ただ塗るだけでは意味がない!屋根材と下地の寿命から考える、本当の屋根メンテナンス

「うちの屋根はスレートだから、そろそろ塗装かな?」 「ガルバリウム鋼板はサビに強いって聞くけど、メンテナンスは必要なの?」

屋根塗装を成功させるには、お住まいの屋根材の特性に合わせた正しい施工を行うことが不可欠です。しかし、実はそれだけでは不十分なケースが非常に多いことをご存知でしょうか?

本当に重要なのは、屋根材の表面だけでなく、その下に隠された防水層**「ルーフィング」**の状態です。

この記事では、代表的な屋根材ごとの塗装のポイントに加え、多くの塗装専門店が見過ごしがちな「下地の重要性」について、仙台の屋根を知り尽くした私たち「なごみルーフ」が徹底的に解説します。10年後、20年後に後悔しないための、本質的な知識をお伝えします。


1.【最重要】塗装の前に知るべき!屋根の”本当の寿命”を決める防水シート(ルーフィング)

屋根は、屋根材(スレートや金属)だけで雨漏りを防いでいるわけではありません。屋根材の下には**「ルーフィング」と呼ばれる防水シートが敷かれており、これが雨漏りを防ぐ最後の砦**として機能しています。

たとえ屋根材が綺麗でも、このルーフィングが劣化して破れてしまうと、雨漏りは防げません。

多くの建売住宅に潜むリスク

実は、多くの新築の建売住宅などで使用されているルーフィングの耐久年数は15年~20年と言われています。つまり、築20年を超えたお住まいは、屋根の表面がまだ綺麗に見えても、中の防水シートはすでに寿命を迎えている可能性が高いのです。

塗装専門店が引き起こす、3年後の雨漏り

ここに、大きな落とし穴があります。 塗装専門店の多くは、屋根の**「塗ること」**が仕事です。そのため、下地であるルーフィングの寿命を考慮せず、築20年を超えた屋根にも構わず塗装を提案するケースが後を絶ちません。

結果、どうなるか。 塗装で表面は一時的に綺麗になりますが、寿命を迎えたルーフィンスは劣化し続け、塗装からわずか3~4年で雨漏りが発生。結局、高額な葺き替え工事が必要になる…という最悪の事態を招くのです。


2. 築20年超えなら塗装はNG?最適なメンテナンス方法とは

もし、お住まいが築20年を超えている場合、なごみルーフでは安易な塗装をおすすめしません。長期的な安心のため、以下のメンテナンス方法を視野に入れたご提案をいたします。

  • カバー工法(重ね葺き): 既存の屋根材の上に、新しい防水シートと軽量な金属屋根材を重ねて施工する方法。解体費用がかからず、工期も短いため、コストを抑えられます。
  • 葺き替え工事: 既存の屋根材をすべて撤去し、下地から新しく作り直す方法。屋根の根本的な問題をすべて解決でき、最も安心感が高い工法です。

【なごみルーフの専門診断】 私たちは、ただ屋根を見るだけではありません。お住まいの図面を確認し、築年数や構造を把握した上で、屋根の現状を徹底的に診断します。その上で、お客様の今後のライフプランも考慮し、「塗装」「カバー工法」「葺き替え」の中から、本当に最適な解決策をご提案することをお約束します。


3.【屋根材別】知っておきたい塗装の重要ポイント

もちろん、築年数が浅く、下地の状態が良い場合は塗装が有効なメンテナンスです。その際も、屋根材に合わせた施工が不可欠です。

スレート(コロニアル・カラーベスト)屋根

  • ポイント①:縁切り(タスペーサー)は必須作業! スレートの重なり部分を塗料で塞ぐと、雨水の逃げ場がなくなり、毛細管現象で内部に水を引き込み雨漏りの原因になります。「縁切り」という作業は、屋根の健康を守る生命線です。
  • ポイント②:高圧洗浄でカビやコケを根こそぎ除去 カビやコケが残ったまま塗装すると、すぐに塗膜が剥がれる原因になります。必要に応じてバイオ洗浄なども行い、下地をクリーンな状態にすることが重要です。

ガルバリウム鋼板(金属屋根)

  • ポイント①:サビの除去とケレン(下地処理)が命 サビが残っていると、その上からいくら良い塗料を塗っても、内側からサビが進行し、すぐに塗膜を押し上げてしまいます。マジックロンやサンドペーパーでサビを徹底的に除去する「ケレン」作業が、仕上がりと耐久性を大きく左右します。
  • ポイント②:金属専用のサビ止め塗料(プライマー)を選ぶ 金属屋根には、密着性が高く、サビの発生を強力に抑制する専用のプライマー(下塗り材)を使用する必要があります。

セメント瓦・モニエル瓦

  • ポイント①:「スラリー層」の完全な除去 モニエル瓦などの表面には「スラリー層」という着色層がありますが、これが劣化すると粉状になり、塗料が全く密着しません。通常の高圧洗浄よりさらに強力な水圧で、この層を完全に剥がしきることが絶対条件です。
  • ポイント②:専用のプライマー(下塗り材)が必須 スラリー層を剥がした後の瓦は、塗料を吸い込みやすい状態になっています。瓦への吸い込みを止め、上塗り材との密着性を高めるための「専用プライマー」の使用が不可欠です。

まとめ:お住まいの未来を考えた、本物の屋根診断を

屋根メンテナンスの成功は、**「今の屋根の状態」「隠れた下地の寿命」**の両方を正確に把握することから始まります。

表面的な美しさだけを追求したその場しのぎの塗装は、数年後の大きなトラブルの引き金になりかねません。

なごみルーフは、塗装のプロであると同時に、屋根構造のプロです。目先の利益のために、お客様が将来損をするようなご提案は決していたしません。

10年後、20年後も安心して暮らせる家のために。 まずは、私たちの本物の無料診断を体験してください。